食と健康

コレステロールと動脈硬化の腐れ縁!?

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photo credit: Photo Chips

 

コレステロールと動脈硬化の馴れ初め

100年以上前、ロシアの研究者が
ウサギに長期間、卵黄と他の動物の脳を餌として与え、
動脈硬化を引き起こすことに成功しました。

人間の動脈硬化とは仕組みが違うと判明しても、
脂肪の取り過ぎが動脈硬化の原因だとの説は、一人歩きを始めていました。

1950年代、7カ国で脂肪と動脈硬化の関連が研究され、
二つの間には強い関連があると発表されました。

後にその調査は、方法などに問題があり、
信ぴょう性に疑いがあると結論を出されたのですが、
すでに大々的に発表をされていたため、
人々の中に意識づけられました。

いろいろな研究がなされていますが、
脂肪摂取としばしば結びつけられて語られる、
コレステロールと動脈硬化の関連性は、まだよく分かっていません。

コレステロールにだって大切な役割がある

コレステロールは、人をはじめ、動物が生きていく上で不可欠な栄養素です。

とかく悪者扱いされるコレステロールですが、
細胞膜を作る上で重要な材料で、

脂肪の消化に必要な「胆汁酸」や、
「性ホルモン」の原料にもなっています。

また、コレステロール値が低くなると、
血管が破れやすくなったり、免疫力が低下するなどの弊害が生じます。

私たちは1日に、
約100~400mgのコレステロールを、食物から摂取しています。

しかし、コレステロールは、
食物から摂取される以外に、体内でも作り出されている、
ということを知っている人は意外と少ないようですね。

しかも、1日に必要な量の、なんと約80%ものコレステロールが、
肝臓をはじめ体内で作られており、
これは食物から摂取する量よりも、4倍も多いということになります。

健康な人であれば、体が血中コレステロール値を調節してくれるため、
食品から摂取するコレステロール量を、過度に気にする必要はありません。

悪者にされてしまったコレステロールの復権!?

コレステロールについての常識(?)の中で、
根本的に間違っているのが、

「コレステロールは元々悪者、だから、
 運び役のLDLは悪玉、回収役のHDLは善玉」

という説です。

コレステロールは、お話ししたように、
人間の体にとって、なくてはならない栄養素の1つであり、
LDL、HDLともに重要な役割を持っていますから、
「善玉」、「悪玉」と呼ぶこと自体、正しくありません。

多くの矛盾を抱えたコレステロール悪者説ですが、
研究が進んでいるのにもかかわらず、
いまだに、低脂肪こそが健康の秘訣だ、という説がまかり通っています。

日本での脂肪摂取量は、
1960年~1985年にかけて、倍になっていたのですが、

元々低かった心筋梗塞の割合は、
増えるどころか、逆に低下したという調査結果も出ています。

スウェーデンのウフェ・ラヴンスコヴは、
世界中の各種研究の結果を精査し、
コレステロール値と心筋梗塞との関連を分析し、

コレステロール値が下がっても、心筋梗塞を起こす割合には関連性がない、
と結論付けました。

食べ物が悪いのか、食べ方が悪いのか、それとも・・・

美味しいものを我慢する方が健康に良い、という考えや、
頻繁に耳にする話を信じてしまう、私たちの性質により、
間違いかもしれない理論が、治療や商品開発に利用されているとしたら・・・

コレステロールを下げる、といった効能を持った薬品や商品を開発した人は、
世界中にある、コレステロールと動脈硬化には関連がない、
という反対の結論をどう捉えているのでしょうか。

ここでも、私たちの知識の貧しさが浮き彫りになっています。

いつもお話しているように、偏った食べ過ぎは論外ですが、
どの食べ物が体に良いとか、悪いとか論じるのは、
馬鹿げていると考えています。

ある科学者の話ですが、
「自分がねつ造に関わったデータ以外は信用しない」
というように、

すべてのデータはある意図をもって作られる、と考えるのが無難です。

特に、データの裏に商品がある場合は、
恣意的なデータがほとんどだと思ってください。

コレステロールと動脈硬化の関連については、
当分結論が出ないでしょう。

皆様はどちらを支持されますか?

 
次の記事もぜひ読んでみてください。
 ⇒コレステロールをめぐる諸説紛々
 ⇒健康のために心掛けるべき2つのこと

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