パニック障害は進化を促す

パニック障害と進化

私は、パニック障害は進化を促す作用の一つだと考えています。

宇宙は無秩序なモノではなく、進化という方向性を持っています。

科学的にはこの宇宙のすべてのものは素粒子という物質から成り立っているので、万物に普遍的に作用している進化のエネルギーを受けています。

エイドリアン・ベジャンのコンストラクタル理論を借りるなら、

コンストラクタル法則は生命を、生物界と無生物界の両方の領域で自由に進化する動きと定義している。

流動系は、時の流れの中で存続する(生きる)ためには、その系の流れへのより良いアクセスを提供するように自由に進化しなくてはならない。

生きるべきか死ぬべきか―― それは問題ですらない。生命は自然界における普遍的傾向だからだ。生命は自由を伴う物理的な動きだ。動くもの、流れるもの、突き進むものはすべて、配置や道筋やリズムを変えることによって、しだいに動きやすくなる傾向と、動き続ける傾向を示す。進化するこの流動構成とその終焉(死)こそが自然であり、生物・無生物の2領域を網羅する。

つまり、この宇宙のすべてのものは、生物・無生物の区別なく自由に進化していくよう作られていて、より早くより遠くより長くといった進化のエネルギーの作用に沿ってその形を変えて行くということです。

ということは、この世界におけるすべての出来事は進化するために起きていると考えられます。

全ての生物が多種多様な進化を続けているように、この世界のすべてのものも進化という方向性を持っていると考えられますので、色々な自然現象も進化のエネルギーが形となって現れたものだと言えます。

進化を促す動機は体験であることから、病気という体験は人間にとって進化のチャンスとも言えます。

なぜなら、なぜ病気になったのかということをはじめとして、色々なことを考えるからです。

ただし、命に関わるような病気は一時的にせよ心から余裕を消し去りますので、冷静に考えることが困難です。

ところがパニック障害では死んでしまうのではという不安は大きいものの、実際に死ぬことはありません。

しかも多くの人は長期間病気を抱えることになるので、毎日のように考えることになります。

進化とは一言で言えばより良いものを目指すということです。

ここにパニック障害を治すヒントがあります。

パニック障害が進化を促す作用であるならば、より早く進化をすればパニック障害でいる必要がなくなるということですから、より良い自分を目指すことによりパニック障害が治ると考えられます。

私個人の経験ももちろん、カウンセリングさせていただいた多くの方の例が示すように、パニック障害の前と後では人生に対する取り組み方が大きく変化します。

私はパニック障害発症から40年経過した今でも、パニック障害になったことは私の人生の中で最良の出来事だと確信しています。

お話ししてきたように、この宇宙のすべてのものは進化というエネルギーの作用を受けています。

病気も自然災害もその他全ての出来事でさえ進化のエネルギーが形となって現れたものと言えます。

であるなら、自分自身の人生を見つめ、より良い自分に向かって歩みを進めることがパニック障害を治す一番早い方法だと考えられます。

 

 

 

 

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