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パニック障害・不安神経症でも幸せになれる。

私は30歳の時にパニック障害を発症しました。

当時はまだパニック障害という病名さえなく、文字通り途方にくれました。

パニック障害は1980年ころに知られ始めた比較的新しい病気です。

ゆえに分かっていないことが多く、そのことが一層患者の不安を大きくしています。

私自身、治したい一心で多くの病院に行き、宗教にも入信し、果てはお祓いにまで頼りましたが治ることはありませんでした。

発症後1年近くが経過し、何をやっても治らない、という絶望のもと、どうせ治らないならお金や時間を使って治す方法を探し回るのは止めようと決めました。

そして、不安の正体を考え始めたのです。

というのも、発作を怖れ不安に駆られている時間がもったいないと思えたからです。

自分を観察したとき、異常なほど死を怖れていることに気づきました。

そこで、死ぬとはどういうことか、命とはなんなのか、死んだらどうなるのかを考え始めました。

 

死の恐怖と闘いながら死ぬこと生きることについて考えていたある夜、不思議な体験をしました。

自分は自分の力で生きているのではなく、自分の背後で働いている大きな力によって生きているんだ、という言葉とイメージが湧いたのです。

その瞬間に大きな安心感と幸福感に満たされ、不安が消し飛びました。

あまりの衝撃的な出来事に布団から飛び出し小躍りしたほどでした。

あれほど怖いと思っていた死でさえ、嫌なもの、逃れたいものという感覚がなくなりました。

すると、パニック発作に対して心が反応しなくなりました。

パニック発作のたびに死んでしまう、どうにかなってしまう、という心の反応がなくなったのです。

当然予期不安もなくなりました。

次第に発作の回数も減り、ついにパニック障害を克服することができました。

パニック障害を治す方法を見つけたと思いました。

パニック障害で苦しんでいる多くの人の助けになるとも思いました。

治らない人がいる

自分の体験から見つけたパニック障害を治す方法はシンプルで、誰にでも取り組めるものと思っていましたが。

確かに、私の勧める方法でパニック障害を克服された方もおられた一方、続けることができずに治らない人もそれ以上におられました。

また私が自信を持ってお勧めしている方法に取り組むことすらしない人もおられたのです。

ちょっとばかりショックでした。

治りたいと言いながら、真剣に取り組もうとしないのはなぜなのか。

もしかして本当は治りたくないんじゃないのか。

いろいろ考えた挙句、一つの結論を出しました。

治らないと思い込んでいる

私がそうであったように、パニック発作が固定化してくるころには一般的に考えられている治療法はほぼ試しています。

薬物療法にしろ、認知行動療法にしろ、カウンセリングにしろ、一時的には症状が収まるとしても、次第に不安が消えることがなくなります。

自分でわかっていてもどうしようもない不安にかられ、まるで発作を待っているように見えるほど発作を恐れるようになります。

そして思い込んでしまうのです。

もう治らないんだ、と。

何をやっても治らない、と思うことが治らないときの失望を和らげることにつながるからだと思いました。

治らなくてもいい

起きている時間全てで発作の不安と闘い、こんなに辛いなら死んだほうがマシと思いながらも死は怖ろしい。

私自身、実に楽しくない日々を過ごし、抱き続けていたのが、せめてもう少し楽しく生きたい、という思いでした。

楽しく生きるためには、邪魔をしている不安の正体を明らかにする必要があると思い、一番怖れていた死について考え始めたのです。

手に入れた答えは実にシンプル。

流れに任せる、ことでした。

死は自分の力の及ぶことではなく、自分の背後で働いている何か大きな力に委ねることしかできないと知ったからです。

楽しければそれでいい

パニック障害を治そうと頑張るのも一つの方法ですが、無理に治そうとしないこともパニック障害を軽減させるもう一つの方法です。

パニック障害を発症して半年も経過すると、発作も不安も固定化すると考えています。

当然、それまでは治りたい一心でいろいろな治療法を試します。

そして、

多くの人が、パニック障害を治そうと頑張ることに疲れてしまうと私は思っています。

にもかかわらず、こうすれば治る、頑張らなければダメだ、治らないと幸せになれない、と周りの人はもちろん自分が鼓舞しようとしても無理なのです。

自分が治らないと思い込んでいる上に、治そうとすることに疲れているのですから。

それよりも、パニック障害や不安神経症と上手に付き合い、パニック障害であっても不安神経症であっても楽しく幸せに生きることを考えたほうが、より早くパニック障害から抜け出せると思ってください。

私は、パニック障害を治すことが人生の目的のようであるかのごとく多くの時間を過ごしました。

私のクライアントの多くも同じように、辛く先の見えない時間を過ごされているのを感じると、ちょっとだけ立ち止まることを勧めます。

パニック障害と一緒に生きる

人生を生きる意味、人生の目的、そんなものはありません。

というより人それぞれですから、決まったものではありません。

自分なりの人生を生きる意味だったり、人生の目的だったりを探すのもありですし、そんなもの考えずに行き当たりばったりで生きるのも一つの方法です。

個人的には、この世界の目的は進化するためだと断言できる代わりに、一人一人の生きる目的は自分で見つけるしかないと思っています。

と同時に少しでも楽しく生きたいとも思っています。

パニック発作にビクビクしながらでも、楽しく生きることはできるはずです。

パニック発作が起きている時間以外は普通に生活できるからです。

一人がダメ、トンネルがダメ、バスがダメ、飛行機がダメ、いろいろダメなことはあるでしょうが、できることもたくさんあるはずです。

パニック障害と一緒に生きていくことはそれほど難しいことではありません。

このサイトでは、パニック障害と一緒に生きていく上での考え方や方法について、そしてパニック障害を治す方法もお伝えしていきます。

治そうと取り組まれるにも、また治そうとすることに疲れた時もお役に立てる情報をお届けします。

パニック障害に限らず、すべての人の人生は不安との戦いです。

不安に負けると人生は苦しいものになり、不安に勝つと人生は楽しいものになります。

 

多くの不安は自分で作り出すものです。

そこには私たちが生まれながらに備えている脳の働きが大きく関わってきます。

そんな話も含めて、パニック障害であっても楽しい人生を過ごす方法をお伝えします。

 

不明なことは遠慮なくお問い合わせください。

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