“評価されたい”が苦しみに変わるとき──名誉欲という煩悩を知る

原始脳のお話
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評価されたい気持ちはなぜこんなに強いのか?

人から「すごいね」と言われたい。
SNSで「いいね」がつかないとモヤモヤする。
あの人より評価されたいのに、現実はそうじゃない……

私たちが日々感じるこうした思いは、仏教でいう「名誉欲」という煩悩の現れです。

現代では「承認欲求」とも言い換えられるこの気持ちは、実は人間の原始脳(本能)からくる自然な反応です。

名誉欲という煩悩が生まれる仕組み

原始時代、人間は集団で生きることが命を守る手段でした。
「認められること」「群れに受け入れられること」は生き延びるために必要だったのです。

その名残が、今でも私たちの本能として強く働いています。
「人からどう見られているか」を気にするのは、悪いことではありません。
でも、それが強くなりすぎると、思考や行動が本能に支配され、苦しみが生まれます。

評価を追い求めすぎると、自由が失われる

承認を得ることが人生の中心になると、「自分らしさ」よりも「どう見えるか」が基準になります。
・本音を言えない
・やりたいことより評価されそうなことを選ぶ
・批判が怖くて動けない

これは、自分の人生を生きているようで、実は他人の目を生きている状態です。

本能の存在に気づき、思考とバランスを取る

名誉欲(承認欲求)を完全に消すことはできません。
なぜなら、それは原始脳からの本能だからです。

大切なのは、その存在に気づくこと。
「今、自分は認められたい気持ちで焦ってるな」「人の評価を気にしすぎてるかも」と気づけたら、それだけで思考にスペースが生まれます。
本能と距離を取ることで、自分の意志で考え、選び、行動することが可能になります。

楽しく生きるために必要なのは「評価」ではない

人生を豊かにするのは、他人からの評価ではなく、自分が心から楽しいと思える時間です。
評価されなくても、好きなことをしているとき、人は一番輝きます。

評価より、楽しさを。
それが、「名誉欲」という煩悩から自由になる第一歩です。

本能は私たちを守ってくれる反面、思考を曇らせる存在でもあります。
だからこそ、「本能の声に気づく力」が、人生を軽やかにしてくれるのです。

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