人より上に立とうとしない
なぜ多くの人は人より上に立ちたがるのでしょう。
自分の人生の質を落としてまで人より上に立とうとすることに何の意味があるのか考えてみてください。
原始時代の思考の限界
原始時代、人間は生存のために他人より優位に立つことが生き延びるために有利でした。
その遺伝子に引きずられ、今なお多くの人が人より上に立とうとする欲求を持っています。
人より上だと思うことが安心と心地良さを生むからです。
しかし、現代社会では、このような競争的な思考はしばしば対立や信用の喪失を引き起こします。
人より上に立ちたいという言動は、協力や共感が重要視される現代の価値観とは相容れないものだからです。
対立と信用喪失
人より優位に立とうとすることは、人間関係において対立を生み出し、信用を失う原因となります。
なぜなら、その言動は自己中心的で競争的な行動として捉えられ、周囲からの信頼を損なうからです。
人より上に立つことが生存に有利だと認識する遺伝子はほぼすべての人に備わっています。
だから、人より上に立ちたがる人を嫌うのは当然のことなのです。
シニアでなくても、嫌われるほど孤立や孤独を感じるのはごく自然なことです。
競争から協力へ
「人より上に立とうとしない」という姿勢をとることは、人間関係において非常に肯定的な効果をもたらします。
この態度は、互いに協力し合い、支え合う環境を育てることにつながります。
自分を他者よりも優位に置くことなく、等しく、尊重し合うことで、コミュニケーションはより開かれ、誠実なものになります。
人々が互いに協力し合うことで、個人だけでなく、グループ全体の目標達成にも寄与することができます。
このような協力的な態度は、他者からの信頼と尊敬を得る基盤となります。
人々は、自己中心的な行動よりも、共感や支援を示す行動に価値を見いだし、そのような人物に対して自然と引き寄せられます。
結果として、良好な人間関係が築かれ、社会的なつながりが深まります。
このつながりは、人々が困難な状況に直面したときに重要な支えとなり、団結力や協調性を高めることにも役立ちます。
さらに、他者とのポジティブな関係は、精神的な満足感や幸福感をもたらします。
「人より上に立とうとしない」という選択は、単に他者と良好な関係を築くこと以上の意味を持ちます。
それは、より公正で協力的な社会を形成するための基礎となり、互いに支え合い、共に成長することの価値を高めるものです。
この理念を実践することで、私たちは自分自身だけでなく、周囲の人々やコミュニティ全体にも肯定的な影響を与えることができます。
理想論に思えるかもしれませんが、私たちが原始脳のネガティブな反応を超えて思考すると他社との協力や共感がより良い社会を作るという答えを見出すのは簡単なことです。
孤立や孤独は、振り返ってみれば自分にもその原因の一端があると思えれば良いのですが・・・
ポジティブな結果の引き寄せ
✔ 人間関係の改善
他者との競争を避けることで、人間関係が改善され、より深いつながりが生まれます。
すべての人は不安や不快を嫌い、安心や心地良さを求めます。
人に不快や不安を感じさせれば人は離れ、安心や心地良さを感じさせれば寄ってきます。
実に単純なことですが、多くの人は自分の不安や不快を嫌い、安心や心地良さを求めてしまう気持ちを優先させてしまいます。
そのことが人間関係を難しくしているたった一つの原因です。
✔ 信頼の構築
協力的で謙虚な態度は、周囲からの信頼を高めます。
人に安心や心地良さを感じさせるので当然ですね。
✔ 内面的な平和
他者との競争から解放されることで、内面的な平和と満足感が得られます。
いかがですか?
人より上に立とうとするのは原始時代の思考で、現代では必要ないどころか弊害が多いと理解できれば、お伝えしたようにメリットは多大です。
実践方法
✔ 自己認識
自分の行動や思考を振り返り、競争的な態度を自覚する。
多くの人は自分の言動にバイアスをかけてしまいます。
言い訳を繰り返している人も、自分では自分の正当性を主張しているだけだと思っています。
自慢している人も人の不快感には気づかず、自分の心地良さを優先し、人も心地よさそうにしていると勘違いしています。
脳が仕掛ける罠だと思ってください。
原始脳の働きから離れて思考すると、自分の真実が見えてきます。
✔ 値観の再評価
現代社会における協力と共感の価値を再評価する。
いつまでも原始時代ではありません。
この世界は一時の休みなく進化しています。
自ら進んで進化しないと生き辛さを感じることになります。
共感の促進
他者の立場を理解し、共感を示すことで、より良い人間関係を築く。
少し進化した社会の姿を想像してみてください。
まとめ
「人より上に立とうとしない」という新しい思考は、現代社会における人生変革の鍵となります。
この姿勢は、対立の回避、信用の構築、そして内面的な満足感をもたらし、より充実した人生を送ることを可能にします。
特にシニア世代の多くの人は、多くの経験と実績を持っています。
そのことが人より上だと自覚したい欲求となります。
「私はいろいろなことを成し遂げてきた」という思考ですね。
でも大切なのは過去ではなく、これからの時間です。
原始脳の欲求に従って窮屈に生きるか、思考を働かせて気楽に生きるか、どちらを選択するのも自由です。
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