我慢は自己肯定感を下げる:原始時代の遺伝子と現代の悩み
私たちの頭の中には、何千年も前から変わらない原始時代の遺伝子がひっそりと息づいています。
進化の過程で、この遺伝子は私たちの生存を助けるために発達し、危険を避け、食料を確保し、集団の中で生き延びるための本能を私たちに授けました。
しかし、現代社会ではその多くが不要となっているにもかかわらず、まだ私たちの行動や思考に影響を与え続けています。
その中でも「我慢」は特に影響力が強く、原始時代には生存に不可欠だったものの、今や自己肯定感を下げる要因として働いています。
では、なぜ我慢がかつて必要で、今は人生の質を下げるようになったのでしょうか?
今回は、原始時代の遺伝子が持つ「我慢」と現代社会の関係を考えながら、我慢が自己肯定感に与える影響について探っていきます。
原始時代における我慢の役割
原始時代の環境は、今とはまったく異なるものでした。
食料が不足し、外敵から常に身を守る必要があったため、自己主張や欲求のままに動くことは命を危険にさらす行為でした。
集団内での秩序を守り、仲間に迷惑をかけず、できる限りの協力をするために「我慢」が重要なスキルだったのです。
例えば、飢餓の際に食べ物を独り占めすることは、自分の生存だけでなく集団全体にとっても危険な行為でした。
我慢することで、個人の欲望を抑え、集団の利益を優先することが求められたのです。
また、敵や猛獣に遭遇したとき、逃げることが不可能な状況では、動かず耐えることで命を守ることもありました。
このように、我慢は原始時代の生存に欠かせないスキルであり、集団での生存を可能にした重要な要素だったのです。
現代社会における我慢とその弊害
一方、現代社会では状況が大きく変わりました。
私たちが日常的に命の危険にさらされることはほとんどなく、食料も容易に手に入ります。
しかし、「我慢は美徳」という考えは未だに根強く残っており、多くの人が自己犠牲を伴う我慢を続けています。
家庭や職場、友人関係においても、自分の欲望や意見を押し殺し、他者に合わせることが推奨される場面が多く見られます。
この現代の「我慢」は、かつてのように生存を助けるわけではなく、むしろ自己肯定感を下げ、人生の質を低下させる要因となっています。
我慢をするたびに、自分の意見や感情を無視し、他者の期待や社会のルールに従うことが優先されます。
その結果、「自分の意見は尊重されない」「自分は価値のない存在だ」と感じるようになり、自己肯定感がどんどん低下していきます。
寿命が長い現代における我慢の影響
原始時代、寿命は非常に短く、悩みや苦しみはやがて「死」によって解決されました。
しかし、現代では寿命が大幅に延び、私たちは長い人生を生きることが求められています。
我慢を続けることで蓄積されるストレスやフラストレーションは、簡単に解消されるものではなく、長期間にわたって私たちの心と体に悪影響を与えます。
例えば、仕事での過度な我慢は、燃え尽き症候群やうつ病を引き起こす原因となることが知られています。
家族や友人関係でも、自分の気持ちを我慢し続けることで、相手との関係が歪み、最終的には破綻することもあります。
我慢がもたらす負の影響は、時間をかけて私たちの心身を蝕み、人生全体の質を低下させてしまうのです。
自己肯定感と我慢の関係
自己肯定感は、人生の質を大きく左右する重要な要素です。
自己肯定感が高い人は、自分の意見や感情を尊重し、他者と対等な関係を築くことができます。
また、自分の価値を信じることで、新しい挑戦やリスクを恐れず、前向きな行動を取ることができます。
しかし、我慢を続けることで自己肯定感は次第に低下していきます。
我慢を強いられるたびに「自分は大切にされていない」「自分の意見は意味がない」と感じ、自己評価が下がっていくからです。
自己肯定感が低下すると、人生に対して消極的になり、何をするにも自信が持てず、行動範囲が狭まります。
こうして人生がどんどん苦しいものになってしまうのです。
我慢を減らし、自己肯定感を高めるために
では、どうすれば我慢を減らし、自己肯定感を高めることができるのでしょうか?
まず、自分の感情や欲求に素直になることが重要です。
我慢をする前に「本当にこれは我慢するべきことなのか?」と自問してみましょう。
自分の気持ちを無視してまで我慢する必要がない場面では、しっかりと自己主張をすることが大切です。
また、自己肯定感を高めるためには、小さな成功体験を積み重ねることも効果的です。
自分の意見を表明し、その結果がポジティブなものであれば、自信が生まれ、自己肯定感が徐々に高まります。
日常生活の中で、自分が満足できる行動を意識的に増やしていくことで、自己評価が向上し、人生の質も向上していくでしょう。
どうであろうがあなたの人生
最もあなたの中に留めておいてほしいことは「あなたの人生の主役はあなたである」ということです。
自分の人生をどう過ごしていくのかは自分で決めるものです。
我慢するのはやめよう、と伝えると、そんな事すれば生きていけない、なんて答えが返ってきます。
そう思うなら、我慢し続ければ良いのです。
我慢し、ストレスを抱え、自己肯定感を下げ、不平や不満でいっぱいの人生を送るのもあなたの自由です。
私は、自分のスピリチュアルな体験から、人が生まれてきたのには何かしらの意味があり、輝けるから生まれてきた、との確信があります。
我慢する時間は自分が輝ける時間ではありません。
実にもったいない時間です。
あなたが人生を楽しんで生きることは、周りの人たちに少なからず良い影響を与えます。
周りの人が喜んでいる姿を見ることがあなたにとっての最高の自己肯定感を作り出します。
古い価値観を優先させるのではなく、人生楽しんでナンボ、という価値観で自分の人生を考え直してください。
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