🎯 今回のテーマ煩悩:「慢(まん)」=自分を偉いと思う心
仏教では「慢」は、「自分のほうが上だ」「あの人よりできる」という優越感や**驕り(おごり)**を指す煩悩です。
現代では:
- SNSで「自分の投稿が優れている」と感じる
- 他人の失敗を見て「自分の方がマシ」と思ってしまう
- 職場や家庭で「なんで自分ばかりやってるんだ」と苛立つ
といった場面で表れます。
「あの人よりマシ」と感じてしまう瞬間は、本能の防衛反応かもしれません。仏教の煩悩「慢(まん)」をもとに、優越感の裏にある不安と、自分らしく生きるヒントを探ります。
「あの人よりマシ」と思ったこと、ありませんか?
SNSを見ていて、「自分の方がうまくやれてる」と思ったり、
職場で「なんで自分ばかりやってるのに、評価されないんだ」と感じたり。
それは人間なら誰でも持つ感情です。
でも、その感情があなたを疲れさせているとしたら?
仏教でいう「慢(まん)」=自分を偉いと思う心
仏教には「慢(まん)」という煩悩があります。
意味は「自分を他人よりも上だと思う心」。
でも実は、「慢」には裏があります。
それは、**本当は自信がない心が作り出した“虚勢”**である、ということ。
本能は、比較によって自分を守ろうとする
「自分のほうが上」
「自分はまだ大丈夫」
「この人よりはマシ」
…こういった思考は、本能が不安を避けようとする反応です。
原始脳は、他人との比較を通じて「安心」を得ようとします。
でも、その安心はつかの間。
またすぐ、別の誰かが気になって苦しくなってしまいます。
「慢」が生む孤独と、怒りと、虚しさ
自分のほうが上、と思った瞬間に、実は心の奥ではこんな声が聞こえていませんか?
- 「でも、あの人に負けたらどうしよう…」
- 「もし私の価値がなくなったら…」
- 「この優越感がなかったら、私は何になるの?」
優越感は、一時的に心を満たすかもしれませんが、
それに頼りすぎると、逆に不安や孤独を増幅させてしまいます。
本能の声に気づいて、“自分軸”に戻る
まずは気づいてみましょう。
「今、自分は誰かと比べて安心しようとしてるな」
「ホンノー君(=本能)がまた不安を隠そうとしてるな」
この気づきが、自分軸に戻る最初の一歩です。
優越感に頼る代わりに、こう問いかけてみましょう。
「本当は、自分はどうしたいんだろう?」
「誰にも勝たなくていいとしたら、今なにを選ぶ?」
比較よりも、「つながり」と「共感」を選ぼう
自分が偉いと感じたとき、それは「自分は他人とは違う」と思う心です。
でも、本当に必要なのは、「誰かと比べないでつながること」かもしれません。
- 「その人も頑張ってるな」
- 「自分とは違うけど、尊敬できる部分もある」
- 「自分にはこんな強みがあるな」
こんな風に“共感”を育てていくことで、
本能ではなく、思考と意志で生きる力が育っていきます。
まとめ:本当の「自信」とは、誰かに勝つことじゃない
優越感の裏にあるのは、不安や孤独かもしれません。
でも、それに気づいたときこそ、本当の自信への第一歩です。
“誰かより上”ではなく、“昨日の自分より少しだけ前へ”。
そして、自分の人生を楽しもうとする。
その視点で生きていくと、人生はもっと軽やかになります。
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