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考えるのが苦手

原始脳のお話
Brain Stock photos by Vecteezy

私たちが生き辛さやしんどさを感じるとき、

その原因は「出来事」ではなく、

原始脳=本能=無意識の働きにあります。

無意識脳は、生き延びることだけに特化した脳です。

そのため、安心や安定を求め、

変化や不確定を「危険」と判断します。

この働きに気づいていないと、

私たちは「幸せには条件が必要だ」と信じてしまいます。

お金があれば。支えてくれる人がいれば。理解してくれる誰かがいれば。

しかし、その前提がある限り、

幸せはいつまでも自分の外側に置かれたままです。

本当の幸せは、

外の条件が揃うことではありません。

心が動じない状態に戻れること。

ここからその仕組みを、やさしく紐解いていきます。

「考えない」という脳の性質

あなたは考えるのが苦手です、と言われるとどう反応しますか?

当然いい気持ちはしないはずです。

でも、考えるのが苦手というのは脳の性質なのです。

だからあなたに限らず、ほとんどすべての人は考える事が好きではありません。

私たちは莫大な量の情報にさらされています。
そんな量の情報をいちいち考えて処理していたら時間もかかるし、大切なエネルギーを無駄遣いすることにもなります。

なにせ、脳の重量は体全体のわずか2パーセントしかないのにもかかわらず、全身の20パーセントものエネルギーを消費するのですから。

そこで、
私たちが何をするかと言うと・・・
経験や作り上げた価値観をもとに情報を自動的に処理します。

つまりいちいち考えて情報を処理しているのではなく、経験や価値観に従って「反応」しているだけにすぎないのです。

加えて、基本的に不安を嫌い、安心や快楽を求める脳の欲求のコントロールを受けているわけですから、

自分が情報に対してどう反応するかに確かな根拠がある訳ではありません。
ところが、自分が単に反応しているだけだとは思いもよらないため、自分の判断を疑うことをせず、「自己保護」というクセと一緒に自分は正しいと自分の中で結論を出してしまうのです。

この反応は子供の頃から作られます。

親の言うことを聞く子が良い子、先生の言うことを聞く子が良い子。

多くの子供はそう教えられて育ちます。

すると・・・
権威の言ったことは無条件に信じてしまい易くなります。

親や先生や権威の言ったことに反対する不安よりも従う安心感を選択するわけですね。

しかも何度も耳に入ってくる情報は真実の情報として記憶することになります。

そして、それが普通なのです。

そのことが、良いとか悪いとかではなくて、そういう脳の性質を私たちは持っているんだと知ることが大切なのです。

すると、何かの情報に触れたとき、反応しているのか、考えて答えを出したのか、自分を観察することができるようになります。

自分の命や人生にかかわるような大事なことを、しっかりと自分の頭で考えて答えを出すようになるはずです。

偉い先生が言ったことだから、その情報は正しい、なんて何の根拠にもならないことを理解しましょう。

もしあなたが、何か満たされない感覚があるなら、あなたは鋭い人です。

脳に思考がコントロールされていることにうすうす気づいているからです。

あなたの思考はあなたの脳に支配されているでもお話ししましたが、脳はあなたの幸せや満足を考慮する仕組みを持っていませんから、あなた自身の思考は脳のコントロールとのズレに居心地の悪さを感じるのです。

それが何か満たされない感覚となって表れていると思ってください。

夜寝る前に一日を振り返ってください。

仕事以外で、しっかりと頭を使って考えた時間がどれだけあるか思い返してみましょう。

実は私たちは、よし考えるぞ、と思考にアプローチしないとなかなか考えることができないのです。

自分の思考に注意を払い、今考えているのかただ反応しているのかを客観的に観察するのも面白いものです。

そうか、自分はよく考えるほうだと思っていたけど、ただ反応していただけなのか、と知ることが真に幸せな人生への第一歩です。

何かを変えなければ幸せになれないわけではありません。

外側の条件が揃うことで心が満たされるのではなく、

心が動じないとき、私たちはすでに満たされています。

無意識脳の働きを理解することは、

自分を変えることではなく、自分に戻ること。

ゆっくりでいい。急がなくていい。

ここから一緒に、心の中心へ戻っていきましょう。

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