怒りっぽさが止まらない──「瞋(しん)」という煩悩と上手につきあう方法

脳の性質
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怒りっぽいのは性格じゃない。煩悩「瞋」とは?

「またイライラしてしまった」「ちょっとしたことでカッとなる自分がイヤだ」
そんな悩みを抱えている人は少なくありません。

仏教ではこの怒りの感情を「瞋(しん)」という煩悩に分類しています。

瞋とは、自分の期待や願望に反することが起きたときに生まれる感情です。

例えば:

  • 思い通りに動かない人に腹が立つ
  • 言いたいことを理解してもらえないことにイライラする
  • 誰かの不用意な一言にカッとする

これらは、私たちの“思い通りになりたい”という期待が裏切られたときに起きる自然な感情なのです。

怒りの正体は「本能」と「エネルギー」

私たちの怒りは、進化の過程で備わった原始脳の「防衛反応」から来ています。
危険を察知するとすぐに戦うか逃げるかを判断するため、怒りはその“戦い”のスイッチでもあるのです。

また、怒りは非常に強いエネルギーです。

だからこそ、怒りが湧くとドッと疲れたり、後悔したりします。

怒りは悪ではありませんが、扱い方を間違えると自分を消耗させてしまうのです。

怒りを抑えるより、「認めて流す」

怒りを無理に抑え込むのではなく、「ああ、自分は今、怒ってるんだな」とまず認めてあげましょう。

その上で、怒りに名前をつけるのも効果的です。

例:

  • 「今のは“コントロールしたい怒り”だ」
  • 「それは“もっと認めてほしい怒り”だったな」

すると、怒りのエネルギーを客観的に見つめることができ、流す力が育っていきます。

怒りっぽい人ほど、優しさの種を持っている

怒りっぽい人は、実は「繊細で、理想が高く、真面目な人」が多いものです。
だからこそ、自分の期待が裏切られると、強く反応してしまうのです。

でもその根底には、こうあってほしいという理想や、誰かを守りたいという優しさがあることも忘れないでください。

怒りをポジティブなエネルギーに変える

怒りのエネルギーは強いからこそ、転換すれば大きな行動力になります。

・正義感に変える
・誰かを守る行動に使う
・自分の信念を貫く力にする

怒りの奥にある願いや想いを見つけ、怒りを創造のエネルギーに変えていきましょう。

最後に:怒りを持つあなたを責めないで

怒りが湧くのは自然なことです。

それは本能であり、生きる力です。
怒ってしまったからといって、自分を責める必要はありません。

怒りに気づき、名前をつけ、少し離れたところから見ることができるようになると、自分の人生のハンドルを自分で握ることができるようになります。

あなたの怒りも、きっと未来を変える力に変わります。

 

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