「なんで私ばっかり…」
「損な役回りばかり回ってくる」
「人は好き勝手言うのに、自分だけ我慢してる」
そんなふうに感じること、ありませんか?
でもその感情、あなたの性格や考え方のせいではありません。
それは“本能の過剰反応”が作り出しているのです。
本能は「損を極端に嫌う」ようにできている
私たちの脳には、太古の昔から引き継がれてきた「原始脳(本能の脳)」が存在します。
この脳の役割はただ一つ――生き延びること。
生き延びるには、限られた食料や安全な場所、仲間とのつながりなど、生存に有利な「資源」をいかに確保するかがすべてでした。
だから本能は「得をする」ことを重視するように進化しました。
言い換えれば、「損すること」は、死のリスクそのものだったのです。
つまり、「自分ばかり損している」という感情は、命を守るために働く本能の警報のようなもの。
そして本能は、ほんの少しの損にも、大げさに反応します。
現代にも残る、損得に過敏な本能
現代の私たちは、食料や安全を奪い合う時代には生きていません。
でも脳の仕組みは、まだ原始時代とあまり変わっていないのです。
だから、
- 他人の成功や幸せが気になる
- 人の役に立ったのに、感謝されないと落ち込む
- 自分だけ損しているように感じる
といった感覚が、自動的に湧き起こります。
これは**妄想でも被害妄想でもなく、本能の誤った働きによる“錯覚”**です。
損得のフィルターで生きると、人生は苦しくなる
人の反応や、自分の得失にばかり気を取られていると、どんどん疲れていきます。
本能は、
「これだけやったんだから何か返ってくるはず」
「損はしたくない。得が欲しい」
と考えるように誘導します。
でも、見返りがなかったとき、私たちはがっかりし、疲れ果てるのです。
本能に任せていては、心がどんどんすり減っていくのです。
思考の力で、本能の反応を超える
本能の反応は速いけれど、思考には力があります。
たとえば「もうあの人の言葉に振り回されない」と自分で決めれば、
「気にしない」という選択ができるようになります。
私たちは本能のままに反応するだけの存在ではありません。
**「私はどう生きたいか」**を自分で選び直す力を持っているのです。
本能の枠を超えると、人生は「楽しいこと」に満ちてくる
本能は損得を気にしますが、思考は「意味」や「喜び」を感じられます。
誰かのために行動しても、見返りがなくても、
「自分がやりたくてやった」と思えれば、それは“損”ではありません。
むしろ、自分の人生を豊かにする投資です。
そしてそれこそが、あなたの本来の生き方。
まとめ:「 自分ばかり損している 」と思う人生から抜け出すために
- 「自分ばかり損している」という感情は、本能の反応がつくり出している
- 原始時代に生き残るために発達した本能が、現代でも強く働いている
- 思考で本能を超えることで、損得に縛られない自由な人生が始まる
あなたは損得のために生まれてきたのではありません。
楽しむために生きている。
それを思い出すだけで、見える世界が変わってきます。
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