私たちは脳にいくつかの欲求がインストールされた状態て生まれてきます。
成長につれてカスタマイズされますが、普通はその性質を強化することがほとんどです。
いくつかの欲求とは、
不安や不快から逃れたい
安心を求め、心地良くなりたい
だけです。
ほとんどの人の思考や言葉や行動は、この脳の基本的欲求に沿って現れます。
これらの欲求は基本的にあなたの精神を守る働きをしますが、あなたを幸せにするものではありません。
なぜなら脳の基本的欲求にはあなたを幸せにする仕組みが入っていないからです。
脳はインストールされたプログラムにしたがって、いろいろな,出来事に対して反応します。
脳は大きなエネルギーを必要としますので、いろんな出来事に対していちいち考えていてはエネルギーや時間の無駄遣いになります。
そこで、脳の基本的欲求をもとにして、育ててきた価値観や経験してきたことから最善であろう結論を自動的に導き出します。
ほとんどの人が気づいていないのですが、結論を出す過程で自分の思考は関与していないのです。
混乱しますか?
混乱しますよね。
脳神経学の専門家たちだって混乱したのですから。
ベンジャミン・リベットによる実験 によれば、人間の意思決定より早く脳は働き始めていることが確認されています。
つまり、私たちは
もちろんあなたも例外ではなく、「こうしよう」と意識的に決定をする前に脳はすでに決定をしていることになります。
脳が下した決定を自分で決定したと勘違いしているだけ、と聞いてどう感じますか?
とても大切な情報ですから、しっかりと受け止めてください。
お話したように脳は不安や不快を嫌いますから、すぐに理解できない情報や自分に関係ないと思える情報はシャットアウトするので、意識下に長く置かれることはありません。
俗に言う、右の耳から入って左の耳から出ていく、という感じですね。
それではあなたの人生が変わることも、あなたが幸せになることも困難になります。
というのも、あなたの思考が脳にコントロールされていることこそが、あなたが悩んだり苦しんだりする最大の原因だからです。
では例をあげながら説明します。
不快を嫌う脳は、攻撃されたと感じると猛烈に反発します。
自分ではなかなかこのことを感じることは難しいのですが、人を観察するとよく理解できるはずです。
責めてるつもりはないのに、猛烈に反発された経験はありませんか?
反発してる本人は考えて反発しているわけではありません。
ただ不快から逃れたいだけなのです。
不安の正体は「分からない」です。
分からないもの、分からないことに不安を覚えます。
そして不安から逃れようと何とか自分を納得させる答えを探します。
例えば占い。
未来なんて分かるもんじゃないですよね。
でも、分からないままだと不安なので、何とか知りたがります。
そこで占いの登場です。
どんな未来を提示されようと、不安が払しょくされることはないのですが、少しでも分かった気になることで不安を和らげようとするのです。
その過程では理性的な思考は影を潜めています。
安心したいためにしきりに言い訳をします。
安心するためには、自分は常に正しくなければならいからです。
何があろうと自分を正当化しないと安心できないから、言い訳が出てきます。
本人は言い訳をしているという感覚はありません。
ただ自分の正当性を主張しているだけだと思っています。
でも、理性的に自分を見つめると言い訳をしていると気づくのですが、ここでも理性的な思考は顔を見せません。
心地良くなりたいために自慢をします。
自慢は気持ちの良いものです。
頭を使って考えると、自分の自慢を聞いている人は不快になっているだろうなと分かるのですが、理性的な思考は顔を見せないので、平気で自慢を口にするのです。
悪口は自分の正当性や優位さを確認し、さらに心地良くもなりますのでなかなかやめられません。
いかがですか?
これが脳の基本的欲求の正体なのです。
そしてその脳に思考をコントロールされている人の姿です。
しかもほとんどの人はこのことに気づいていません。
今あげたのはほんの一例です。
自分や人をしっかりと観察すれば、その思いや言葉や行動の背後に隠れている脳の欲求を見つけることが出来るはずです。
さて、脳の欲求に従って私たちは意思決定をし、話し、行動していることが分かっていただけたら次に進みます。
1983年にアメリカの生理学者ベンジャミン・リベットが脳の優位性を発表して以来、多くの科学者が追試験を行い、人間には自由意思などないと結論づけられて32年経過した2015年、今度はドイツのベルリン大学付属病院が刺激的な発表をしました。
なんと、たったの0.2秒ですが、脳の命令に逆らって思考が入り込む余地があることが分かったということです。
私たちは脳の操り人形じゃなかったんです。
科学的に証明されたのは、私たちの脳は私たちの思考よりも早く働き始め、私たちの思考をコントロールしているということと、わずか0.2秒ではあるけれどもそのコントロールから自分の思考を取り戻すことが出来る、ということです。
もしあなたが本当に幸せになりたいのであれば、この科学的事実をはっきりと認識し、対処する必要があります。
方法は簡単!!
自分にとってどんな人生が幸せと言えるのか、を考えることです。
脳は不安を盾に邪魔をしてきますが、そんなものに耳を貸してはいけません。
ただ自分の思い一つで自分の幸せな姿を描いてください。
それが決まったら、それを実現するためにはどうすればいいかを、しっかりと考えましょう。
脳の支配に気付き、自分の思考を取り戻したあなたには脳を使って宇宙の知恵とつながる力が備わっています。
集中して考えることで最良の答えを与えられるでしょう。
手伝いが必要な時はご連絡ください。
脳はあなたの思考をコントロールしますが、あなたの幸せには関心がありません。
であればあなたの幸せは自分で探し自分で手に入れるしか方法はないのです。
そうでなければ、あなたの幸せは環境に依存したものになります。
良いことがあれば幸せ、悪いことがあれば不幸せ、という具合ですね。
幸せは自分で探すもの、と理解して脳を上手に使ってください。
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