ちょっと考えたら分かるのですが、この世界の多くの問題に正解はありません。
ただ自分が正解だと思う世界があるだけです。
にもかかわらず、脳は原始脳の働きにしたがって正解を探そうとします。
正解こそが
不安や不快から逃れ、
安心や心地良さを感じるために必要なことだど思っているからです。
でも、たったそれだけのことが自分の幸せを遠ざけているのです。
もちろんその事実にほとんどの人は気付いていません。
もしかすると、自分が正解を探していることすら気付いていないかも知れません。
存在しない正解を探すことは悩みを増やします。
自分が正解だと思っている世界は人と必ずしも一緒ではないので人間関係に支障をきたします。
原始脳は自分が間違うことを恐れます。
間違うことは不安や不快を誘うからです。
安心や心地良さを得ることもできないからです。
だから、
正解なんてないんだって分っていても、原始脳の欲求を優先しているからどうしても正解を探してしまいます。
脳が思考を支配する?
基本的に原始脳は私たちが思考を始める前に働き始め、思考をコントロールしています。
思考は脳の決定を受け、その決定に理由付けをしているにすぎません。
これらは1983年にアメリカの生理学者ベンジャミン・リベットが発表した脳に関する事実ですが、とても分かりやすく解説した記事を見つけましたのでお読みください。
でも、論文を読んだり、その解説を読んだりしても今一つ理解が進まないと思います。
当然ですよね。
自分の意志でいろいろ決定していると思っているのに、実はその決定は原始脳が勝手にしているというのですから。
脳の持つ基本的欲求
私はパニック障害で苦しんだ経験から、自分の意志よりも脳が優位だと確信していましたが、
ある時、カウンセリング中にハッとするようなひらめきがありました。
その時のクライアントは不安症で何事につけても不安を抱える方でした。
不安を抱えるのは私たちに備わった本能のようなもので、命を守るために必要なものであることをお話している最中に、脳にインストールされているプログラムに気づきました。
そこから脳の持つ基本的欲求という仮説を立てました。
原始時代に生き延びるために備わった本能とも呼べる欲求ですから、それは強い力を持っています。
私たちの思考は簡単に影響を受けます。
脳の持つ基本的欲求に関してはこちらをご覧ください。
脳の持つ基本的欲求にしたがって、私たちは失敗を恐れます。
お話したように、不安や不快を感じるからです。
ここで質問です。
あなたは今脳の欲求の存在を知りました。
脳の欲求のまま正解を探すと幸せが遠ざかるから、
正解を探すのはもうやめよう
と思いますか?
幸せになりたい なら
正解を探すのはやめようとは思えないし、思ったとしても出来ないのです。
だって、私たちの思考は脳に支配されているのですから。
ほとんどの人が、理屈では分かるけど、感情が付いていかないと言われます。
でも、
ここが
あなたが幸せになるかどうかの分かれ目。
今まで生きてきて苦しみや悩みを抱えた時、いろいろな言葉に触れたと思います。
救われたと思ったこともあったかも知れませんが、すべて忘れてください。
どんな言葉に触れようと、脳の欲求を優先していれば結果は変わりません。
ポジティブにしようとしても、人にやさしくしようとしても、言い訳はやめようとしても、悪口は言わないようにしても・・・
原始脳はそんなことお構いなしにあなたに不安や不快を嫌い、安心や心地良さを求めるように命令してきます。
確かに、中には言い訳をせず、悪口も言わず、常に明るく、という人もおられます。
基本的には習慣化すれば身に付けられものですが、人はエネルギーを消費しないために面倒くさがりですから、簡単ではありません。
一番の近道は脳の欲求に気付き、思考を取り戻すこと。
そうすることで脳の欲求を優先せず、より良い判断をすることができるようになります。
それこそが幸せになる脳の使い方です。
まとめ
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